『オドホテル』周辺の魅力あるスポットを探索する「オド散歩」。今回は、西区の守り神『住吉神社』に参拝してきました。
福岡市の方は『住吉神社』と聞けば、博多駅近くにある同名の神社を思い起こされるかもしれませんが、実は西区姪浜にも『住吉神社』があります。区別するために『姪浜住吉神社』と呼ばれています。
神社があるのは、明治通りから脇道に入った旧唐津街道沿い。とても静かで趣ある通りに面して鎮座されています。
ローカル神社と思いきや、実は、あることをきっかけに全国的に有名になったそう。
なんと、宮司さんが伝説の!?クイズ番組『クイズ・ミリオネア』に出演し、パーフェクトを達成されたとか。まず、出演のチャンスを得るだけでも大変ですからね。さらに全問正解されるなんて、なんという強運の持ち主! これも日々の信仰の賜物でしょう。
賞金1000万円は、福岡西方沖地震によって損壊した大鳥居や御神門などの修復に使われたとか。鳥居にはそのことがしっかり記されています。
全国に約2000社もある『住吉神社』ですが、その起源は福岡という説が有力です(諸説あります)。主祭神は、底筒男命(ソソツツノオオミコト)、中筒男命(ナカツツノオオミコト)、表筒男命(ウワツツノオオミコト)の「住吉三神」です。
この「住吉三神」は、ざっくり説明すると、日本を作った国産みの神「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」が、海で禊をしたことによって表れた3兄弟です。ちなみに、禊をした海は、小戸だったという説が有力。西区に、国産みの神が降り立ったと言われる場所があることを、知らない地元の人も多いのではないでしょうか。
そういう流れがある神社なので、航海の安全や豊漁を神徳としています。禊から表れた神なので、浄化、厄除け、開運などを祈願される方も多いそう。
「伊邪那岐命」が禊をする時、海まで道案内をしたのが、河童と言われています。それを機に、除災招福の神の使いになった河童を『姪浜住吉神社』でもお祀りしていて、年に1度は「祇園河童祭り」が開かれます。コロナ前は参道に露店が並んでいましたが、ここ数年は中止に。2023年以降は、再び賑やかな雰囲気に包まれるといいですね。
境内には、河童の像が祀られています。胸が大きく、腰に籠のようなものをぶら下げた河童は初めて見ました。
本殿参拝後は、6月2日、3日のみ授けられる「河童面」を求めて社務所へ。
毎年、必ず来ているというご婦人にもお会いしました。
こちらが2つある河童面のうちの一つ「福の面」です。博多人形の工房に依頼して作られているそうで、とてもしっかりしたお面です。
こちらが「魔除けの面」。祀る場所によってご利益が違うそうで、例えば、玄関なら交通安全、リビングなら家内安全・家庭円満など。宮司さんも、この河童面をお祀りしていたそうですよ。どこにお祀りされていたのか、場所が気になりますね。
河童面と一緒にいただいた、開運招福せんべい。
境内にある須賀神社(祇園社)にも、忘れずお参りしましょう。
河童祭と祇園祭はこのお宮にまつわるお祭りなので、その夏の怪我や事故がないようと祈願するといいそうです。
<データ>
姪浜住吉神社
福岡市西区姪の浜3-5-5
092-881-0328
社務所:9:00~17:00